▽アガサ・クリスティーの
 名探偵ポワロとマープル

NHKアニメ劇場『アガサ・クリスティーの名探偵ポワロとマープル』の感想ページです。
ここでは、第9話から第15話までの感想をまとめてあります。

NHKアニメ劇場 アガサ・クリスティーの名探偵ポワロとマープル
http://www3.nhk.or.jp/anime/agatha/

第9〜10話 総理大臣の失踪

クリスティー短編集3 ポアロ登場 表
○アニメ
ポアロ物。
もともと短編だった原作を前後編に引き延ばして、余った時間にアニメオリジナルの演出を加えたような話。
たとえば、ヘイスティングスが車で尾行するところとか、船が威嚇射撃されるところとか、暖炉の謎解きとか、ちょっと演出過剰なところが原作にないところだな。アニメ的に盛り上げたかったのかもしれないけど・・・ そういうのは、そもそも、別のアニメでやった方が良いんじゃないかなぁ。
松方弘樹の声優は思ってたよりずっと良かった。これから、この仕事でもやっていけるんじゃない?(笑)
○原作
クリスティー短編集3『ポアロ登場』の中に収められている短編の一つ。“総理大臣の失踪”が原作。
最後のあたりがちょっと変えてあったかな。まぁ、これはこれで悪くないと思う。

第11〜12話 エジプト墳墓の謎

クリスティー短編集3 ポアロ登場 表
○アニメ
ポアロ物。
ウィラード夫人が良かったかな。出番は少なかったけど(笑)
これも、“総理大臣の失踪”と同じように短編を前後編に引き延ばしてあるんだけど、こっちは余った時間をうまく使ってると思う。らくだに酔うポアロのあたりも面白かった。密かに原作通りだし。
微妙に事件の順番とか起きるタイミングが原作と変えてあるけど、全体的にうまくいってると思う。ラストもちょっと変えてあったけど・・・ これはこれで良いんだけど、どうして変えたのかはちょっと気になるなぁ。アニメ的に、ああいうオチはだめだったんだろうか?
○原作
クリスティー短編集3『ポアロ登場』の中に収められている短編の一つ。“エジプト墳墓の謎”が原作。
ポアロがエジプトに行く話のうちの一つ。実は、何回もエジプトにってるんだよねぇ。
あと、やっぱり、医者による犯罪ってミステリーでは反則だよなぁ。簡単すぎるし。まぁ、そんな事言ってたらクリスティーは読めないわけだけど(笑)

第13話 巻尺殺人事件

クリスティー短編集9 愛の探偵たち 表
○アニメ
マープル物。
かなり原作に忠実にアニメ化されてる。
オックスフォード・グループの話とか、説明が異常に難しい部分もうまくまとめてある。ちょっと、全体的に時間が足りなかった気もしないでもないけど。ラストはずいぶん変えてあるけど・・・ まぁ、いろんな意味で、アニメの方が良いかも。これは。
○原作
クリスティー短編集9『愛の探偵たち』の中に収められている短編の一つ。“巻尺殺人事件”が原作。
“顔は優しいが口が悪いと評判のマープル”って、そんな評判だったのか(笑)

第14話 金塊事件

クリスティー短編集6 火曜クラブ 表
○アニメ
マープル物。メイド物?(笑)
全体的にちょっと説明不足かな。特に、昔、ガリオン船が金塊を積んで沈んだ場所と、6ヶ月前にオトラント号が金塊を積んで沈んだ場所が、同じ場所だった事がちゃんと伝わったかどうか。
導入部分が変えられてるのは仕方がないね。原作は短編だけど続き物みたいなものだし。
○原作
クリスティー短編集6『火曜クラブ』の中に収められている短編の一つ。“金塊事件”が原作。
原作は『火曜クラブ』の最初の6編が発表された後、好評で続編を作る事になった、その最初の話。ちょっと前の話って事になってる。
結構好きな話なんだけど・・・ 精霊降臨祭の後の月曜日はって、現代人にはわからないよねぇ。これ。

第15話 青いゼラニウム

クリスティー短編集6 火曜クラブ 表
○アニメ
マープル物。
ちょっと導入が違うけど、まぁ、原作は、連作のうちの一つだから仕方がないね。それ以外は文句なしかな。カーステアズが可愛いかな。コプリングは原作にあわせるなら、もう少し歳を取ってても良かったかも。
これも微妙にラストが変えてあるんだけど・・・ ん〜、全体的にアニメ版は犯人に優しい? 気のせいかなぁ。
○原作
クリスティー短編集6『火曜クラブ』の中に収められている短編の一つ。“青いゼラニウム”が原作。
原作では、事件はかなり前、18ヶ月以上前の事で、死体を掘り起こして2回目の検死までやった後なんだな。それで、占い師の住所の話とか出てきて、一つの鍵になってるけど、そこのところはアニメではカットか。どっちが良いかは微妙だけど、まぁ、アニメのラストの方が後味が良いかなぁ。

まとめ

基本的にかなり原作に忠実にアニメ化されてる。 ところどころ、アニメ的な演出が入ってきてるけど、まぁ、許せる範囲。

通してみると、あるパターンのラストは全部変えられてるのに気がつくけど・・・ やっぱり、犯人が自殺して終わるってのはだめなの? コナンとかは原作からして、犯人の自殺は止めよう止めようとしてるけど・・・ ん〜、最近の風潮として、自殺がはやりすぎてるからアニメだとやりにくいのかなぁ。

脚本的に文句をつけるところはほとんど無いかな。 原作と変えてあるところもあるけど、あからさまにひどくなってるところはないし、ちゃんと、原作を考慮した上で変えてあるようだし。

『1930年代のイギリス』って設定に縛られてるのか、ちょっと、キャラデザのバリエーションが少なすぎるような気もするけど(特に女性キャラの顔が)、まぁ、これも、仕方がないような気もする。いや、ミス・レモンはもっと美人で良かったと思うけど(笑)

ほぼ毎回出てくる俳優によるゲスト声優も大きなハズレはなかったし、良いんじゃないかな。このクォリティーでラストまで作っていただきたい。

今後の予想

第16話からの『エンドハウス怪事件』はハヤカワミステリ的には『邪悪の家』らしい。今のところ、予想で当たってるのは無し、か。

『パディントン発4時50分』と『雲をつかむ死』は、前からの情報通りアニメ化決定だと思うので、これに『エンドハウス怪事件』の分もあわせて、全部で10話ぐらい使うかな。これまでの放送と合わせると25話。残り14話と言ったところか。長編はあと2本か3本ってところかな。

本音で言うと、本命の予想は、あまり当たって欲しくないんだけど・・・ まぁ、なにがアニメ化されるか楽しみに待とう。

個人的には『死人の鏡』から中編をいくつかアニメ化して欲しいかな。『ヘラクレスの冒険』からも、いくつかアニメ化したら面白そう。あとは、むちゃくちゃ自信家のポアロが失敗した話を持ってきてくれるとうれしいかも(笑)


[Etc] Presented by ta3 [2004/10/26]